Mt.Poco blog

登山での体験談やおすすめ情報を紹介します

富士山に登るなら弾丸はオススメしない。秋は尚更止めておこう!

富士山は遠くから眺める山というけど

遠めから見る富士山

果たしてどんなもんかと・・・。
友人と9月中旬に富士山に登る計画をたてました。
富士山の冬は早いので、営業している山小屋は半分になってしまいます。

でも・・・
富士スバルラインで5合目まで行くと、人・人・人・・・
めっちゃ混んでいます。

僕らはご来光登山ということで、15時ころに5合目に入りました。
5合目で標高2300mあり、そこから一気に1400mも登ることになるので
高山病にならないようにムダにあたりをウロウロしたり仮眠したりして
登山開始の時間と自分の体の順応を調整しました。

ご来光登山は、夜21時ころから登山を開始します。
(コレは弾丸の場合です)
一般的には、前日に8合目まで上がって夜中から山頂を目指します。
でも、僕らは弾丸コースをチョイスしてしまいました。

21時から登りはじめ、6時間半で山頂部分(お鉢)に到達できます。
お鉢巡り(山頂の火口の周りを周回すること)で1時間20分。
下山が3時間半くらいの行程になります。

いざ出陣と行きたいですが車の外は結構寒い

21時、登山開始です。
車の外は既に結構寒いです・・・
いきなり心が折れそうですです。寝起きだし・・・

富士山5合目(吉田口)

それでも、登山者はウジャウジャいます。
みなさん元気です。寒いのに・・・

入山料を支払い、出だしから折れかけてる心に鞭打って歩きます。
5合目から6合目は平らな道を歩くだけです。
6合目から本格的な登りが始まります。

明かりを点けた登山者が1列にゆっくりと登っていきます。
上の方にはライトからの光の線がつながって見えます。
6月目を少しだけ登っただけで既に渋滞が始まっています・・・
ペースが上がらなので体が温まらない・・・

そんなスローペースに7合目くらいで諦めました。
「このペースじゃ山頂でのご来光はムリだ」と・・・
あまりの寒さに持ってきた雨具(ズボン)も身に着けるレベルです。
普通に震えてきます。歩いてるのに。いや、登っているのに。

このあたりだったと思うが、温度計はマイナス2度でした・・・

ご来光(写真の写りが・・・)

8合目でトラブル発生

僕も体の重さを感じてはいましたが、友人が頭痛を発症してしまいました。
近くの小屋で暖をとって休ませてもらうことに。
でも高山病と思われるため、症状を回復させるには高度を落とすしかなく、
友人は下山することになってしまいました。
8合目は3000mを超えていますので高山病になる人はなります。
普段大丈夫な人でも体調によってはかかってしまうので注意が必要です。

ソロ登山となった僕は、下で友人を長時間待たせるのは悪いと思い、
ペースを上げて一生懸命登り始めました!

「一緒に下りないで自分だけ登ったんかーい!」って言われそうですが、
小屋の方が5合目まで用があって下りるとのことで、安全な場所まで
付き合ってくれるとのことだったので甘えました。

小屋の方も初富士山なら登った方が良いと言ってくれましたので。

朝日に染まる富士山の山肌

キングオブクライマー

9合目あたりになると、さすがに5分歩いて15秒止まるみたいになり、
一気にペースダウンしました。
そんな時、下から元気に走ってくるキングオブクライマーが!!

小学校低学年の元気な少年です。
めっちゃ元気です。大人は死にそうな顔して歩いてるのに・・・

少年最強説は間違っていないと思います。
彼らは心が折れない限り人類でも最強レベルかと思われます。

下山道で落石発生

遠くで何かが転がって砂煙をあげているのが見えました。
その下には人が歩いている。
「コレ、やばい系のやつなのでは・・・」

落石に気づいた僕の周囲の人は、みんなで声を出し合いました。

「ラーク!」「気づけー」って何度も何度も。

上の方の違和感に気づいたのか、その場から離れようと走っている。
僕らの方からでは横からなので実際はどの程度ギリだったのか不明ですが、
その場から離れようとしていた一人が足を止めてしまったのです。

「ヤバい」「逃げろ」と声が響き渡っています。

次の瞬間、ここにもキングがいたのです。
足を止めたその人は、落石をドンピシャのジャンプで回避したのです。
もう、僕の周囲からは「す、すげぇ」の声があふれ拍手されていました。
数十分後、僕は何とか山頂に立つことができました。
友人が下で待っているのに剣が峰(富士山最高点)まで行ってやりました。

まったく快適に下れない下山道

まあまあの急坂をジグザグに一気に高度を下げる膝にツラいコースです。
しかも小石が多く、靴が異常に汚れます。ズボンの裾も。
更に小石が靴の中にも入ってきます。
多分、ゆっくり歩けばここまで酷くはなりません。
原因は、僕がかなりのペースで歩いていたからかもしれません。

僕の歩き方が悪かったのか、そもそも道が悪いのか・・・
富士山に挑戦するつもりの方がいたら、是非、検証してほしいです。

学んだこと

①弾丸登山はリスクがあることを認識しましょう
②9月中旬の富士山はメッチャ寒いのでオススメしません
③富士山は、登っていると美しいシルエットが見えないので退屈
 (登山中はずーっと同じような景色の連続なので)
④子供は無敵
⑤富士山は結構な登山渋滞が発生する
 (抜いても抜いても前に人がいるのでペースがあがらない)

富士山が好きで何度も登っておられる方も多いと聞きます。
でも、しかし、私に言わせていただきましょう。

やっぱ遠くの山を登っているときに富士山を見つけ、
「あー、富士山だー!!」ってアホっぽく叫んでいる方が良いです。
あくまで個人の見解ですが・・・

富士山は、なんだかんだで標高差のあるハードな山です。
これから富士山に挑戦予定の方は、是非、心して挑戦してみてください。
なんだかんだで、富士山は日本一の山ですから!

では、良い山行を!